こんにちは。
「半畳の宇宙」の代表・齊木和洋と申します。
2023年を迎えました。
今年もたくさんのお客様にお会いできることを
楽しみにしています。
みなさまお一人おひとりがいらっしゃる
半畳ほどのスペースから想像力は無限に広がり、
半畳の世界から宇宙が生まれます。
そして、そのたくさんの宇宙が、
会場で共鳴して広がっていきます。
その大きな星空は、
私にはまるで笑っているみたいに
輝いて見えます。
演劇の面白いところは、
足りないものが必ずあるところです。
例えば、私が演出した
『よだかの星』(原作:宮沢賢治)や
『走れメロス』(原作:太宰治)、
その舞台上には、よだかが飛びめぐる星空も、
メロスが駆け抜ける草原も存在しません。
目には見えないその風景はすべて、
お客様の心の中に広がっています。
そして、それは全部違った形をしています。
俳優が舞台で演技をしている、
その事実はたった一つですが、
真実の姿はお客様の数だけ存在します。
人は誰でも心の中に、
自分だけの宇宙を持っている。
そしてその宇宙は、
一人ひとりの人間が作り出した
あなただけのワンダーランド、
不思議の国だ。
それは、誰も奪うことが出来ないし、
いつだって取り出せて、
また大切にしまっておける。
子供のころ、誰もが持っていた不思議の国の夢。
この夢の中に、
吉夢も悪夢も、
良いことも悪いことも、
素敵なこともくだらないことも、
人間の持つすべてが正邪問わずつまっていて、
美しいものだけでなく、
邪悪できたならしいものまで含めてすべて、
ありのままの人間を肯定してくれる。
そして、生きる力はここから湧いてくるのだ。
私は、「半畳の宇宙」の表現活動、私の作品、
舞台での俳優の演技を通じて、
生きている人間が放つ巨大なエネルギーを
みなさんに注ぎ、
みなさんからも力をもらって、
笑っているみたいに輝いているこの宇宙を
大きく大きく広げていきます。
そして、この世界をもっともっと
面白くしていく。
拙文をご覧いただき、ありがとうございます。
ご縁に感謝します。
満天の星空から降り注ぐように、
みなさまに良いことが訪れることを願っています。

半畳の宇宙 代表・齊木和洋